2018年05月23日

それでもわたしは山に登る

田部井淳子さんの「それでもわたしは山に登る」を読んだ。
田部井さんは著名な登山家だ。
前半は強運の持ち主であるからかもしれないが、間一髪で生死を分ける体験談。
後半はガンとの闘病生活。
なんといっても乳ガンが見つかってから腹膜ガンの治療を受けながら休むこと無く生きていく。
まさに生き様を描いている。
入院していながら何事も無かったようにTV出演。
抗がん剤の点滴を受けながらシャンソンに挑戦。
震災支援のための活動。
その合間の海外登山。

わたしたちくらいの年齢になると「親の死後の整理が大変だったと聞くからとよく聞くから、身辺整理をしておかないとね」と言う話題も出るが、わたしはそうは思わない。そうでなくとも限られた時間しかないのだから、生きているうちに、歩けるうちにいろんなところに出かけ、いろんなものを見ておくために時間を使いたい。家にこもって身辺整理する時間がもったいない・・・

田部井さんはこの文庫本を上梓して半年後に旅立っている。

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2018年04月26日

ラプラスの魔女

東野圭吾さんの「ラプラスの魔女」を読んだ。
予知能力者の犯罪と言うことだが、どうも感情移入できない。
ご都合主義で物語が進んで行く感じがする。
この作品は映画の公開が近いと言うことだが、はたして成功するのだろうか?

posted by 鎮爺 at 21:21| Comment(0) | 読書

2018年03月20日

山の人生

柳田 国男氏の「山の人生」を読んだ。
もう100年も前の著作だ。
それだけに難解なところも多数ある。
まず、タイトルと内容が一致していない。
山人、仙人、天狗、神隠しはどんなものなのか?
山人は顔が赤く、身長は6尺程度で高く、腰に樹木の皮や葉を身につけていた。
里の人との交流は無く、虫、鳥、小動物を食しているという。
この本の中には西上州の妙義山、黒滝山が登場する。
この近くにも山人がいたのだろうか。
柳田国男氏によれば日本にいた先住民ということになる。
なぜ滅びたかは6の道筋があると言う。
山歩きをしていて何となく視線を感じたり、遺構らしきものを見たりすると果たして山人は絶滅していないと考えたくもなる。

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2018年03月12日

夏雷

大倉崇裕さんの「夏雷」を読んだ。
元探偵で今は下町の便利屋をしている主人公。
ある日、さえない中年男性が「槍ヶ岳」に行きたいので手伝って欲しいと依頼に来る。
何のために槍ヶ岳に登りたいのかは不明。
おまけに依頼人の住所も明かされていない。
トレーニングとして丹沢や鳳凰三山を登る。
さあ、槍ヶ岳と言うときに依頼人は殺害されてしまう。

ここまではサスペンスとしておもしろい。
ところがこれを境に物語はつまらない方向に一変する。
全くスタンスが違って別人が書いているようにも感じる。

結末は何となくこじつけで完結。
何とも締まらない小説だった。

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2018年02月20日

登山者ための法律入門

溝手康史さんの「登山者ための法律入門 山の法的トラブルを回避する」を読んだ。
著者は弁護士なのでそれなりの責任を持って書いていると思う。
最近は、山の事故に関して責任問題がニュースとなっている。
世知辛い世の中になったものだと思うが、これも時代の流れ。
気になっていたことが載っている。
1.登山道以外の場所を自由に登れるのか?
2.標識を自由に取り付けて良いか?
3.登山届けの意味するものは?
4.山でのたき火について
5.犬連れ登山について
6.友人同士の登山、山岳会の登山でのリーダーの法的責任
こんなことが気になっていたのだが、ある程度の答えを知ることができた。
それにしても、救助隊員のミスや火山の噴火予測などを訴訟に持ち込むことが妥当なのだろうか?
裁判員制度も導入されている現在、一般常識と思えるものがそうでは無かったりする。
なにか昔の日本人の感覚がズレているように思えてならない。



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2018年02月11日

クリムゾンの疾走

樋口明雄さんの「クリムゾンの疾走: 南アルプス山岳救助隊K-9」を読んだ。
樋口さんの小説はおもしろい。
「クリムゾンの疾走」は 南アルプス山岳救助隊K-9の神崎静奈隊員の物語だ。
この山岳救助隊は南アルプス北岳を中心に活動する警察官。
特徴は山岳救助犬を配備している(実際には架空の設定)
神崎隊員はその犬のハンドラー。
長身でモデル体型の美人で髪はポニーテール、空手の達人でもある。
彼女の担当する救助犬はジャーマンシェパードでバロンという名前だ。
このバロンが連れ去られてしまう。
何のために連れ去られたのか?
バロンを連れ去った車を必死に追いかける。
その描写がものすごい。
この作品の読みどころでもあり、ページの多くをさいている。
しかし、それが長く感じられず一気に読み進めてしまった。
途中からなんとなく犯人がわかってしまい、どんでん返しがあるのかとも思ったが、期待通りその人物が犯人だった。

このk−9シリーズは文庫になれば購入している。
まだ文庫化されていないものもあるので楽しみだ。


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2018年02月03日

君は月夜に光り輝く

佐野徹夜さんの「君は月夜に光り輝く」を読んだ。
65才の年寄りが読むような本では無いような気がするが、表紙が気になったので手に取ってしまった。
物語は発光病に冒されて余命いくばくも無い少女と、その同級生のふれあいを中心にしている。
発光病とは?
実際にはそのような病気はありません。
物語上の架空の身体が発光するという病気で、原因不明治療も無い。
10代または20代前半までしか生きられないとの設定だ。

死期を感じている少女と、死を間近に見ることになる少年。
定番と言える設定で、やはり定番でほろりとくる。

作者のデビュー作ということであるが、その初々しい文章がさわやかだった。

posted by 鎮爺 at 09:15| Comment(0) | 読書