2018年02月20日

登山者ための法律入門

溝手康史さんの「登山者ための法律入門 山の法的トラブルを回避する」を読んだ。
著者は弁護士なのでそれなりの責任を持って書いていると思う。
最近は、山の事故に関して責任問題がニュースとなっている。
世知辛い世の中になったものだと思うが、これも時代の流れ。
気になっていたことが載っている。
1.登山道以外の場所を自由に登れるのか?
2.標識を自由に取り付けて良いか?
3.登山届けの意味するものは?
4.山でのたき火について
5.犬連れ登山について
6.友人同士の登山、山岳会の登山でのリーダーの法的責任
こんなことが気になっていたのだが、ある程度の答えを知ることができた。
それにしても、救助隊員のミスや火山の噴火予測などを訴訟に持ち込むことが妥当なのだろうか?
裁判員制度も導入されている現在、一般常識と思えるものがそうでは無かったりする。
なにか昔の日本人の感覚がズレているように思えてならない。



posted by 鎮爺 at 21:04| Comment(0) | 読書

2018年02月11日

クリムゾンの疾走

樋口明雄さんの「クリムゾンの疾走: 南アルプス山岳救助隊K-9」を読んだ。
樋口さんの小説はおもしろい。
「クリムゾンの疾走」は 南アルプス山岳救助隊K-9の神崎静奈隊員の物語だ。
この山岳救助隊は南アルプス北岳を中心に活動する警察官。
特徴は山岳救助犬を配備している(実際には架空の設定)
神崎隊員はその犬のハンドラー。
長身でモデル体型の美人で髪はポニーテール、空手の達人でもある。
彼女の担当する救助犬はジャーマンシェパードでバロンという名前だ。
このバロンが連れ去られてしまう。
何のために連れ去られたのか?
バロンを連れ去った車を必死に追いかける。
その描写がものすごい。
この作品の読みどころでもあり、ページの多くをさいている。
しかし、それが長く感じられず一気に読み進めてしまった。
途中からなんとなく犯人がわかってしまい、どんでん返しがあるのかとも思ったが、期待通りその人物が犯人だった。

このk−9シリーズは文庫になれば購入している。
まだ文庫化されていないものもあるので楽しみだ。


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2018年02月03日

君は月夜に光り輝く

佐野徹夜さんの「君は月夜に光り輝く」を読んだ。
65才の年寄りが読むような本では無いような気がするが、表紙が気になったので手に取ってしまった。
物語は発光病に冒されて余命いくばくも無い少女と、その同級生のふれあいを中心にしている。
発光病とは?
実際にはそのような病気はありません。
物語上の架空の身体が発光するという病気で、原因不明治療も無い。
10代または20代前半までしか生きられないとの設定だ。

死期を感じている少女と、死を間近に見ることになる少年。
定番と言える設定で、やはり定番でほろりとくる。

作者のデビュー作ということであるが、その初々しい文章がさわやかだった。

posted by 鎮爺 at 09:15| Comment(0) | 読書

2018年01月27日

樹海警察

大倉崇裕さんの「樹海警察」を読んだ
樹海と言えば富士山麓に広がる広大な森のこと。
ここは自殺の名所として知られている
ここで自殺遺体を専門に扱う部署の物語
もちろんそんな部署は存在しないが、登場人物はそれぞれがはみ出し者ばかり。
それぞれ妙な名前
柿崎(かきざき)栗柄(くりがら)桃園(ももぞの)
明日野(あけびの)万剛(まんごう)市子野(いちごの)
小荷田稔(こにたみのる)=カメラメーカー
とにかく物語は3編になっているが、まずは遺体発見の様子から描かれている。
そのエピソードがおもしろい
なんとなく樹海に踏み込んでみたくなる。
おもしろかった
続編を期待する

posted by 鎮爺 at 21:13| Comment(0) | 読書

終電の神様

阿川大樹さんの「終電の神様」を読んだ
書店で何となく目についた。
第1位の帯カバーと表紙のイラストが良い。
そんな動機で買ってしまった。
短編7話で構成されている。
それぞれが独立しているのか?つながっているのか?
電車が事故で緊急停止する。
(おそらく人身事故)
そこに乗り合わせた人たちのざまざまな人生模様を描いたと言えなくも無い
「赤い絵の具」は妙な感覚を持つ物語
この物語に共感する人は同類かもしれない。

posted by 鎮爺 at 20:49| Comment(0) | 読書

2017年12月29日

南極風

笹本稜平さんの「南極風」を読んだ。
笹本さんの作品は好きなのだが、タイトルが今ひとつ。
舞台がニュージーランドのアスパイアリング(3033m)と言うことで敬遠していた。
しかし、何となく読みたくなったのが本音だ。

読んでみると実におもしろい。
森尾はツアー会社の山岳ガイドだ。
いろいろな不具合が重なって遭難してしまう。
まして客として参加していた数人が遭難死してしまう。
その客に多額の保険金がかけられており、森尾がそれを受け取ったというものだ。

検察は「未必の故意」という訳のわからない罪状で殺人罪を適用しようとする。
このあたりの検察官と森尾のやりとりが実にスリリングだ。
お互いに腹の探り合いが延々と続く。

物語はこの検察とのやりとりと平行して、遭難時の様子が描かれる。
この辺の描写は作者の真骨頂で、描写が見事だ。
はたして何が起こったのか。
森尾に対する判決は、保険金の行方は・・・

楽しませてもらった。

posted by 鎮爺 at 20:58| Comment(0) | 読書

2017年12月03日

富士山大噴火

高嶋哲夫さんの「富士山大噴火」を読んだ。
元自衛隊員のヘリパイロットの主人公が活躍する。
噴石が飛び交い、粉塵が漂う中をヘリを操縦して縦横無尽に飛び回る。
この辺はちょっと首をかしげるが、富士山が噴火するという事が現実に起きたらどうなるのだろうと考えさせられる。
最初は噴火見物の観光客で大混雑。
その観光客が渋滞を引き起こして避難に支障を引き起こす。
高速道路というのは入ってしまえば逃げ場所が無い。
もしもの時の高速道利用はリスクが高い。
陸路がだめなら、駿河湾から海路で避難。
しかし、そこまでどうやって住民を運ぶのか。

富士山噴火なんてあり得ないことかもしれないが、真剣に考えることは無駄だと言い切って良いものなのか。

しかし、631ページは長かった・・・・・

posted by 鎮爺 at 21:14| Comment(0) | 読書