2015年11月27日

ハルカの空: 南アルプス山岳救助隊K-9

樋口明雄さんの「ハルカの空: 南アルプス山岳救助隊K-9」を読んだ。
「天空の犬: 南アルプス山岳救助隊K-9」のスピンオフ的な位置づけでもある。
「沈黙の山」「ランナーズハイ」「サードマン」「ハルカの空」「NO WAY OUT」「ビバーク」の6編が収められている。
題名となった「ハルカの空」は、はじめて山小屋で働くことになった天野遥香さんが主人公だ。
迷惑な登山者に腹を立てるが、ひたすら我慢する。
しかし、ついに我慢の限界が来る。
その結末はどうなるのか。
たしかに、昨今の中高年登山者の傍若無人は振る舞いは目に余るものがある。
それも、団体登山者の迷惑行為はひどいものがある。
作者はこれを表題としたのは、一番訴えたかったことがここに書かれているからだと思う。

架空の山岳救助犬メイ、そのハンドラーの星野夏実巡査の魅力がさらに深まった作品となっている。



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2015年11月13日

お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂 (2)

似鳥航一さんの「お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂 (2)」を読んだ。
シリーズ二作目となり、登場人物がより詳細に描かれるようになった。
和菓子にめちゃめちゃ詳しい、謎の美人お嬢様もちょっとだけ解ってきた感じがする。
今回のテーマは雷おこし、饅頭、桜餅だ。
それぞれの蘊蓄が楽しい。
またちょっとした謎解きとなっている。
桜餅の葉の生産は伊豆がほとんどだと言う。
知らなかった。


posted by 鎮爺 at 07:04| Comment(0) | 読書

2015年11月07日

天空の犬: 南アルプス山岳救助隊K-9

樋口明雄さんの「天空の犬: 南アルプス山岳救助隊K-9」を読んだ。
わたしは山に犬を連れて登ることに否定的だ。
そんなわけで、山と犬とはどうも題材として馴染めなかった。
しかし、知人の薦めによって読んでみる気になった。
読み始めると実に面白い。
新人警察官の星野夏美は警備犬メイのハンドラーだ。
いきなり派遣されたのは東日本大震災の被災地。
そこで大きな衝撃を受ける。
実は彼女は共感覚の持ち主で、見るものを色の感覚として受け取ってしまう。
被災地では赤、黒、紫といった色で満ちあふれ、安らぎを受ける色はなかった。

その後、夏美は南アルプスの北岳を管轄する「白根御池小屋警備派出所」に配属となる。
相棒の警備犬メイは遭難者捜索のために活躍することになる。
派出所には暗い過去を背負った先輩がいる。
その人達と一緒に活躍していくのだ。
そこで夏美はどんな色を感じるのだろうか?

実際には山岳警備に犬は導入されていない。
まして北岳のような岩場のある場所では活動は難しいだろう。

題名に天空の犬とあるが、実際には星野夏美巡査の物語である。
作者、樋口明雄さんの作品は4冊目だが山岳描写は実にかっこいい。
続編を書いていただければ実に嬉しい。


posted by 鎮爺 at 07:31| Comment(0) | 読書