2018年07月07日

神去なあなあ夜話

三浦しおんさんの「神去なあなあ夜話」を読んだ。
前作の「神去なあなあ日常」がおもしろかったので期待して読んだ。
主人公が林業という職業に、どこまでのめり込んで成長していくのかが知りたかった。
しかし、期待は見事に裏切られた。
夜話というので仕方ないが、下品な内容は女性作家が書いたものとは思いたくない。
人物設定にも無理があるような気がしてならない。



posted by 鎮爺 at 07:09| Comment(0) | 読書

2018年06月13日

神坐す山の物語

浅田次郎さんの「神坐す山の物語」を読んだ。
作者の母は東京の御嶽山の神主の娘だ。
物語は母の姉、つまり叔母が語り部として体験したことを話している。
この話は創作なのか事実なのかわからなくなってくる。
話はおそらく昭和30年頃、私も子供時代を同じような体験している。
火の玉、狐の嫁入りなど不思議な情景を覚えている。
その体験を基にすると事実なのかと思う。

狐憑き、天狗、見知らぬ少年

印象に残ったのは「聖」という編。
ある夜、御嶽山の神社に山伏がやってくる。
ここで修行してから熊野に向かうという。
荒行をこなしながら自分を律していく。
しかし、どうしてもここの人たちはその素性がわからない。
百日の万行を終えた山伏はどうなったのか。
あまりにも哀れと思うのは早計かもしれない。

posted by 鎮爺 at 21:43| Comment(0) | 読書

2018年05月30日

街と山のあいだ

若菜晃子さんの「街と山のあいだ」を読んだ。
この本はNHKラジオの「石丸謙二郎の山カフェ」で紹介されたものだ。
紹介されたものは「美しい一日」というもの。
Amazonのリンク先にあるところで「なか見!検索」で読んで欲しい。
これほど素直に山への思いを書いた文章は素晴らしい。
著者の山への思いが伝わってくると同時に共感してしまう。

ほかの内容も共感できるものが多く何度も読み返したくなる。
「人生に山があって良かった」
これからの著者の活躍に期待したい。

posted by 鎮爺 at 21:35| Comment(2) | 読書

2018年05月23日

それでもわたしは山に登る

田部井淳子さんの「それでもわたしは山に登る」を読んだ。
田部井さんは著名な登山家だ。
前半は強運の持ち主であるからかもしれないが、間一髪で生死を分ける体験談。
後半はガンとの闘病生活。
なんといっても乳ガンが見つかってから腹膜ガンの治療を受けながら休むこと無く生きていく。
まさに生き様を描いている。
入院していながら何事も無かったようにTV出演。
抗がん剤の点滴を受けながらシャンソンに挑戦。
震災支援のための活動。
その合間の海外登山。

わたしたちくらいの年齢になると「親の死後の整理が大変だったと聞くからとよく聞くから、身辺整理をしておかないとね」と言う話題も出るが、わたしはそうは思わない。そうでなくとも限られた時間しかないのだから、生きているうちに、歩けるうちにいろんなところに出かけ、いろんなものを見ておくために時間を使いたい。家にこもって身辺整理する時間がもったいない・・・

田部井さんはこの文庫本を上梓して半年後に旅立っている。

posted by 鎮爺 at 21:22| Comment(0) | 読書

2018年04月26日

ラプラスの魔女

東野圭吾さんの「ラプラスの魔女」を読んだ。
予知能力者の犯罪と言うことだが、どうも感情移入できない。
ご都合主義で物語が進んで行く感じがする。
この作品は映画の公開が近いと言うことだが、はたして成功するのだろうか?

posted by 鎮爺 at 21:21| Comment(0) | 読書

2018年03月20日

山の人生

柳田 国男氏の「山の人生」を読んだ。
もう100年も前の著作だ。
それだけに難解なところも多数ある。
まず、タイトルと内容が一致していない。
山人、仙人、天狗、神隠しはどんなものなのか?
山人は顔が赤く、身長は6尺程度で高く、腰に樹木の皮や葉を身につけていた。
里の人との交流は無く、虫、鳥、小動物を食しているという。
この本の中には西上州の妙義山、黒滝山が登場する。
この近くにも山人がいたのだろうか。
柳田国男氏によれば日本にいた先住民ということになる。
なぜ滅びたかは6の道筋があると言う。
山歩きをしていて何となく視線を感じたり、遺構らしきものを見たりすると果たして山人は絶滅していないと考えたくもなる。

posted by 鎮爺 at 11:28| Comment(0) | 読書

2018年03月12日

夏雷

大倉崇裕さんの「夏雷」を読んだ。
元探偵で今は下町の便利屋をしている主人公。
ある日、さえない中年男性が「槍ヶ岳」に行きたいので手伝って欲しいと依頼に来る。
何のために槍ヶ岳に登りたいのかは不明。
おまけに依頼人の住所も明かされていない。
トレーニングとして丹沢や鳳凰三山を登る。
さあ、槍ヶ岳と言うときに依頼人は殺害されてしまう。

ここまではサスペンスとしておもしろい。
ところがこれを境に物語はつまらない方向に一変する。
全くスタンスが違って別人が書いているようにも感じる。

結末は何となくこじつけで完結。
何とも締まらない小説だった。

posted by 鎮爺 at 21:15| Comment(0) | 読書