2018年11月11日

日本アルプスの彗星

谷山稜さんの「日本アルプスの彗星」を読んだ。
なかなか面白い。
オヤジの淡い恋心を描いているというか、願望を描いているのかもしれない。
白馬岳の先に不帰嶮で若い女性に会う。
女性は大型のザックを背負って日本海の糸魚川からアルプスを縦断して太平洋に行くという。
それも単独でテント泊だという。
こうなるとオヤジは当然興味を持ってしまうだろう。
縦走する女性の先回りをしてサポートをしていく。

はたして、太平洋にたどり着くことができるのか。
その時は確実に迫ってくる。
妻子をどうするのか?

それにしても、物語に出てくる山は歩いたところがほとんどだ。
読みながらその記憶を辿るのは楽しい。

この物語にはモデルがいる。
1999年に実際に歩いているそうだ。
ところがネットで検索すると、その後も女性が単独で縦断している。
すごい人がいるものだ。

posted by 鎮爺 at 19:53| Comment(0) | 読書

2018年11月04日

レスキュードッグ・ストーリーズ

樋口明雄さんの「南アルプス山岳救助隊K-9 レスキュードッグ・ストーリーズ」を読んだ。
このシリーズは面白い。
舞台は北岳の山岳救助隊の物語で、山岳救助犬とハンドラーの物語だ。
もちろん架空の物語であるが、妙に現実感がある。

この本は短編集となっており、いくつかのエピソードが描かれている。
シリーズを読んでいるものにはたまらない。

特に「相棒(バディ)」は泣かされる。
「犬の一生は短い。飼い主を追い越し、年老いて、ひとよりも先に逝く」
これが定めとわかっていてもつらいことは事実だ。
山岳救助犬として人の命を何度も救っているにもかかわらず、別れは突然やってくる。

樋口明雄さんの書く物語は心に沁みる。


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2018年10月31日

若き日の稜線

谷山稜さんの「若き日の稜線」を読んだ。
作者の山で起きたこと山で感じたことをまとめたエッセイ集だ。
同感することもあるし、そんなものなのかと思うこともある。

中でも「ハラッパ」は面白かった。
霧ヶ峰で自然保護を説く若者。
「君が踏み込んだ草原は、向こう二年間草が生えてこないんだ。次の世代に残さなきいけないんだ」
たしかに、自然保護は大切なのだろうが、どこかで得た知識を振り回しても説得力がない。
正論を振り回してもどうにもならない事だってある。
作者は二度と霧ヶ峰に行きたくないと言っている。
とんだ勘違い人間が世の中に入るものだ。
私もこんな人間に高圧的な正論を聞かされたら、反発するだろう。

posted by 鎮爺 at 21:27| Comment(0) | 読書

2018年10月28日

谷口ジローさんのコミック「K」を読んだ。
1993年の作品なのに、新鮮な感じで読める。
主人公は「K」と呼ばれるヒマラヤの山麓に暮らす謎の男だ。
おそらく日本人で、並外れた登攀能力を持つ。
K2やエベレストでの遭難者を救助するのに、自己犠牲を払って救助に行く。
なぜ身分を隠してここで暮らすのか?

続編がないので想像するしかないがもったいない気がする。

posted by 鎮爺 at 20:18| Comment(0) | 読書

三千メートル:再生の山岳

谷山稜さんの「三千メートル:再生の山岳」を読んだ。
物語は二人の山男、そして涸沢で出会った二人の女性の物語だ。
まるで物語のような?できすぎた設定だ。
しかし、面白い。
一人の女性を巡って二人の男が山行を理由にしてせめぎ合いをする。
これも設定通りの展開。
しかし、このおきまりの展開にある意味安心感を覚える。


posted by 鎮爺 at 20:07| Comment(0) | 読書

山小屋物語

山下春樹さんの「山小屋物語」を読んだ。
南アルプスの架空の山小屋の主人を中心に物語が進んでいく。
この主人の名前はわからない。
作品の中では「山小屋の男は・・・」という風に書いてある。
様々なエピソードが集まり全体を構成している。
「猟師の回想」は面白かった。
男が小屋の前で休んでいると、いつの間にか老人が後ろに立っていた。
老人は猟師をしていたという。
穏やかな顔立ちだが眼光は鋭く、気配を感じない不思議な感覚だ。
こんな人がきっといるんだろうと思う。

最終章では孫娘が一人で尋ねてくる。
ひょっとしてこの小屋を継ぐのかな?
残念ながら続編はなさそうだ。

posted by 鎮爺 at 19:59| Comment(0) | 読書

タンポポ団地のひみつ

重松清さんの「タンポポ団地のひみつ」を読んだ。
なんとなく重松清さんが気になっていた。
それは宮下奈都さんの「なつかしいひと」に出てくる。
「重松清っていいよね!!」という台詞だった。
そこで機会があったら読もうと思っていた。
書店の棚のなかで、無難と思えるようなものを選んだのがこれだった。

タイムトラベラーSF作品のような内容だが、読んでみて、どうもしっくりこない。
おそらくこの作者の作品はもう読まないだろう。


posted by 鎮爺 at 19:45| Comment(0) | 読書