2015年11月07日

天空の犬: 南アルプス山岳救助隊K-9

樋口明雄さんの「天空の犬: 南アルプス山岳救助隊K-9」を読んだ。
わたしは山に犬を連れて登ることに否定的だ。
そんなわけで、山と犬とはどうも題材として馴染めなかった。
しかし、知人の薦めによって読んでみる気になった。
読み始めると実に面白い。
新人警察官の星野夏美は警備犬メイのハンドラーだ。
いきなり派遣されたのは東日本大震災の被災地。
そこで大きな衝撃を受ける。
実は彼女は共感覚の持ち主で、見るものを色の感覚として受け取ってしまう。
被災地では赤、黒、紫といった色で満ちあふれ、安らぎを受ける色はなかった。

その後、夏美は南アルプスの北岳を管轄する「白根御池小屋警備派出所」に配属となる。
相棒の警備犬メイは遭難者捜索のために活躍することになる。
派出所には暗い過去を背負った先輩がいる。
その人達と一緒に活躍していくのだ。
そこで夏美はどんな色を感じるのだろうか?

実際には山岳警備に犬は導入されていない。
まして北岳のような岩場のある場所では活動は難しいだろう。

題名に天空の犬とあるが、実際には星野夏美巡査の物語である。
作者、樋口明雄さんの作品は4冊目だが山岳描写は実にかっこいい。
続編を書いていただければ実に嬉しい。


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2015年10月13日

神様の御用人2

浅葉なつさんの「神様の御用人2」を読んだ。
シリーズ化されているものの第二弾である。
現代に生きる神様の悩みやお願いを叶えるという普通の若者の奮戦記だ。
今回も個性豊かな神様が登場する。
一番嫌いな貧乏神や疫病神も登場。
まあ、貧乏神に棲んでもらいたくは無いに決まっているが、案外小心者だったりする。
神様はこの御用人にしか見えないのだが、他にもヒロインとして無口な少女が登場する。
これからの展開が面白そうだ。

天に在りては神と伝い、
人に在りては心と云い、
神人一体ぞ、
故に神を心となせるを人と云う

物語の最初にある吉川惟足の一節を紹介している。
味わい深い言葉である。






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2015年10月04日

空母いぶき

かわぐちかいじさんの「空母いぶき」1巻、2巻を読んだ。
読んだと言ってもコミックなので見たといった方が良いかも。

きわどいテーマなので大丈夫かな?とも思ってしまう。
その内容は中国が尖閣諸島に上陸するというものだ。

そんなことが現実に起こったらこうなるのだろう。
憲法9条を手にして相手と話し合うことが出来るだろうか?
地域限定紛争の解決は自国で対応するしかない。
否応なく軍拡競争に巻き込まれている現状は否定できない。
やっかいな隣人と対等に接するにはこの方法しかないのだ。

連続して読み続けたい。




posted by 鎮爺 at 20:27| Comment(0) | 読書

2015年09月29日

お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂

似鳥 航一さんの「お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂」を読んだ。
読みやすい文体でサラサラと読めてしまう。
以前読んだ「和菓子のアン」とかぶるような内容もあるが、和菓子の蘊蓄がいっぱいだ。
和菓子を食べたくなってしまう。
今回は、豆大福、どら焼き、千菓子がメインとなっている。
和菓子職人二代目の栗田、そこに登場する和菓子にめっぽう詳しい葵さん。
この二人のキャラクターがしっかりしていて読みやすい。
特に葵さんは天然系のお嬢様タイプで清楚な美女。
葵さんの謎の部分が伏線になって、この物語はシリーズ化されていく。

続編が読みたくなってきた。

posted by 鎮爺 at 06:35| Comment(0) | 読書

2015年09月17日

触法少女

ヒキタ クニオさんの「触法少女」を読んだ。
実に面白くワクワクしながら読むことが出来た。

【触法少年】
14歳未満で刑法法令に触れる行為をした少年(少年法3条1項2号)。刑法41条は「14歳に満たないものの行為は、罰しない」と規定し、刑事未成年者である触法少年を処罰対象から除外している。なお、少年法、刑法における「少年」は男女を問わない。

つまり、13歳で殺人を犯しても罰せられないと言うことである。

深津九子は幼い頃母親の虐待を受けた上、捨てられた。いまは児童養護施設で暮らしている。
九子は美少女で学業はトップクラスである。
その美貌を武器に男子同級生や男性教諭を自分の下僕として操るようになる。

ある日、母親に再会し殺意を持つ。
完全犯罪を目指すためにトウゴマからリシンを製造精製する。
どうしても、13歳の触法少年のうちに殺人を完了しなくてはならない。

はたして殺人は完遂できるのだろうか?
完黙をする九子を刑事はどうやって落とすのか。
その課程が面白い。
そして、九子の罪が確定して話は終わりではなかった。


posted by 鎮爺 at 21:24| Comment(0) | 読書

2015年08月25日

火花

又吉 直樹さんの「火花」を読み始めた。
しかし、途中で断念してしまった。
芥川賞受賞作であり話題の本と言うことで「文藝春秋」の全文記載を購入した。

これが文学なのだから、わからない人は感性がないと言われればそうなのかも知れない。
芸人の会話の部分でもボケとツッコミを期待してしまうのだが、どうもわからない。
いつも同じような展開の場面の繰り返しに終始しているような・・・

久しぶりに途中断念した物語となった。


posted by 鎮爺 at 21:27| Comment(0) | 読書

2015年08月21日

山が私を呼んでいる

「浅葉なつ」さんの「山が私を呼んでいる」を読んだ。
山好きのものにとっては、内容なんか問題じゃない。
ともかく山を題材にしていれば満足だ。

とはいうものの、これは大いに楽しめた。
何しろ、悪い人が出てこない。
山に登る趣味がない作者が描写する山の風景はそれなりに素晴らしい。

山の経験のない女子大生が、ひょんな事から山小屋のアルバイトになる。
風呂には入れない、朝は早い、小屋は綺麗じゃない。
こんなところではたしてやっていけるのだろうか?

山に登る人は、山に呼ばれているんだ。

ぜひ続編を書いて欲しい。



posted by 鎮爺 at 20:53| Comment(0) | 読書